『津軽・土湯 ‘モモこ’プロジェクト』 のお知らせ
地震の直後は、こんなにも早く1年を迎えるなんて思いもしませんでした。
被災地から距離のある私たちは、どうしてもお客様が来ないことへの不安が大きく、「どうしよう」「どうにかしなきゃ」という想いで、ひたすら前だけを見て走ってきた一年でした。
それは「必死」という言葉でごまかしてきましたが、被災地で苦しい生活を続けるみなさんに対して、何もしてあげることができない現実からの「逃げ」だったのかもしれません。
前だけを見て、ひたすら何かイベントごとを続けることは、震災でグチャグチャになった生活を立て直していくことの何倍も楽なことです。
「イベント続きで大変ですね」そう何度も声をかけていただきましたが、イベントに逃げていただけかもしれません。
イベントに没頭することで、地震のことは頭の片隅に追いやられていきました。
そんな1年を送ってきたので、もう1年が経つのかと思うと、申し訳なさと後悔が頭の中に押し寄せてくるのです。
私は何をしてこれたのか、何の役に立てたのか・・・。
「じゃあ今何ができるんだ?」そう考えた時に、やっぱり答えはあの時と一緒でした。
私たちはこけしを通して何かをするしかないのだ、と。
去年の3月21日、地震から10日後です。この場で姉妹都市である宮古市へのチャリティーこけしを販売することをお知らせしました。
たくさんの方からのご賛同をいただき、申し込み口数は650口を超えました。
そして今日、みなさんにお知らせするのは、福島県福島市土湯温泉に向けたチャリティーこけしの販売です。
土湯温泉は観光協会などの元気なスタッフさんたちが一生懸命明るく、前向きに新しいイベントにも取り組んでいるため、表向きには元気に見えますが、原発による風評被害が消えないのが現実です。
もちろん原発というもの自体の恐怖とも常に闘い続けていることでしょう。
その恐怖は青森に住む私たちには計り知れないものです。
チャリティーこけしを販売して、その義援金をお送りしたところで、その恐怖が消えるわけではないことは十分承知です。
ですが、土湯温泉を守っていくためにその地で生活を続けているみなさんに、土湯温泉を守り続けてくれていることへの感謝の気持ち、守り続けていくことへの勇気につながるような、そんな気持ちをチャリティーこけしに込めたいのです。
こけしを愛する私たちにとって、土湯温泉という存在は非常に大きな存在です。
「応援」ではなんだか他人事のような感じがします。こけしの産地は私たちの故郷。そんな想いで、「守ってくれてありがとう」と伝えたいと思います。
そして目的の中にはもちろん、一人でも多くの人に、土湯温泉を実際に訪れて欲しいという想いがあります。
また、きちんと土湯にお金が落ちることが大事です。
私たちが「土湯に向けて」と津軽のこけしを販売するのでは、土湯に向けてというより、津軽に向けたようになってしまいます。
そこで今回は、土湯温泉観光協会と協力しあい、津軽と土湯同時に、土湯に向けたチャリティーこけしを販売することにしたのです。
私たちは津軽系こけし工人によるチャリティーこけしを販売し、その一部を義援金として土湯温泉に寄付します。
土湯温泉観光協会さんでは、土湯系こけし工人によるチャリティーこけしを販売し、その売上は土湯系こけし工人会ならびに土湯温泉の様々な部分に役立てられます。
津軽・土湯ともに、テーマは「もも」。福島市の花です。
ひなまつりを機にコラボレーションを開始したことや、3月ということもあり、ぴったりな花だと思います。
土湯系・陳野原幸紀工人のサンプルと、津軽系・阿保六知秀工人のサンプルです。
陳野原工人の力強い桃の木と、六知秀工人のかわいらしい桃頭。見ているだけで元気になります。
今回のチャリティーこけし企画、たくさんの方に応援していただけるように、覚えやすい名前を…と、桃がテーマのこけしなので、『モモこプロジェクト』と名づけました。
津軽では『津軽‘モモこ’プロジェクト』、土湯では『土湯‘モモこ’プロジェクト』となります。
このかわいいこけし達を‘モモこ’と呼んで可愛がってくだされば嬉しいです。
津軽系の参加工人は、前回の7工人(阿保六知秀工人、阿保金光工人、阿保正文工人、小島俊幸工人、長谷川健三工人、本間直子工人、山谷レイ工人)+長谷川優志工人の8名になりそうです。
●前回の宮古市へのチャリティーこけし●
土湯系の参加工人は、阿部国敏工人、今泉源冶工人、陳野原幸紀工人、近野明裕工人、渡辺鉄男工人、西山敏彦工人の6名が確定、増える可能性ももちろんあります。
津軽系のものは津軽に、土湯系のものは土湯へとお申し込みしていただきます。
土湯系こけし工人のチャリティーこけしのお申し込みは土湯温泉観光協会のブログからご覧ください。
津軽系の詳細は以下です。
『津軽‘モモこ’プロジェクト』
≪申し込み開始日≫
3月11日(日) ※お申し込みはご入金後にお願いいたします。
≪申し込み〆切≫
4月15日(日)
≪こけし詳細≫
1.5~2寸弱の小寸こけし。福島市の花、桃がテーマです。
≪金額≫
1口1000円
※200円が義援金として土湯温泉に送られます。
※送料は申し込み個数によって異なります。
下の表をご覧ください。
※振り込み手数料はお客様のご負担となります。複数口お申し込みの際には、まとめてお振り込みください。
≪申し込み方法≫
下記指定口座にお振込みの上、メール・FAX・郵便のいずれかの方法で[住所・氏名・連絡先・お振込み名義・申し込み口数]を記載したものをお送りください。
●お振込み口座●
ゆうちょ銀行
口座番号 02240-1-133679
口座名称 津軽こけしプロジェクト
※他銀行からの場合
店番 229
預金種目 当座
口座番号 0133679
≪連絡先≫
●メール●
tsugarukokeshi@yahoo.co.jp
●FAX●
0172-54-8250
●郵便●
〒036-0412 青森県黒石市大字袋字富山72-1 津軽こけし館
≪発送時期≫
5月上旬~
≪その他≫
・こけし工人の指定はできません。ただ、複数口お申し込みされた場合は、同じ工人さんのものにならないようにこちらで振り分けます。
・お申し込みのメールにはご入金が確認できてからお返事いたします。入金通知が郵便で届くため、ご入金から2~3日かかりますので、お返事が遅くなることをご了承ください。
また、津軽系と土湯系では申し込み締め切り日が異なります。
お気づきの方もいらっしゃると思いますが、土湯系の〆切日は土湯こけし祭りの最終日です。
一人でも多くの方に土湯こけし祭りに足を運んでいただきたいと思い、この土湯こけし祭りの会場にて土湯系のチャリティーこけしをお申し込みされた方には、津軽系こけし含む、黒石市の物産をプレゼントしたいと思います。
ぜひみなさん土湯こけし祭りに遊びに行きましょう!
(詳細はまた土湯こけし祭りが近くなったらお知らせします。)
1年という節目に、被災地と、そこに生きるみなさんの「今」に、きちんと目を向け直していかなければと決意を新たに致しました。
今回は土湯へのチャリティーこけしではありますが、姉妹都市である宮古市への今できる支援の在り方も、もう一度考えて行きたいと思っております。
みなさんのお力を借りながら、津軽こけし館としてできることを、考え続けていきたいと思います。
まずはこのチャリティーこけしに、たくさんのみなさんからのお気持ちが集まりますように・・・・・・。
どうぞよろしくお願いいたします。