宮古へ行ってきます。

みなさまにご報告です。

5月30日、宮古市に行ってきます。


当館は黒石市の中でも山形地区(旧山形村)という場所に立地しております。津軽こけしの始祖・盛秀太郎爺の暮らした温湯(ぬるゆ)もこの山形地区。
むしろ温湯は山形地区の中心であります。
また、津軽こけし館はこの山形地区のみなさんの住民活動の成果で建てられた施設でもあります。


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この山形地区には「海の子山の子交流事業」という事業がありました。
黒石市が姉妹都市を結ぶ宮古市の漁村地域の子供たちと、この山形地区の農村に住む子供たちが、自分たちとは真逆の生活を体験しあうことで、自分たちの地域の良さを再確認するとともに、仲間づくりや団体生活・社会参加活動の促進を図るなど、健全育成を目的として企画されたようです。

海の子山の子交流事業


残念ながら第20回目となった平成17年度で事業自体は終わってしまったのですが、その時の交流は未だに消えておらず、今でも個人的に行き来する家庭もあるようです。


この度、山形地区の「山形地区住みよい環境推進協議会(会長は阿保六知秀工人)」で、かつて交流をしていた宮古市の重茂・千鶏地区に義援金を募りました。

そして、この5月30日に重茂・千鶏地区へ届けに行くことが決定。阿保工人のはからいにより、店長と私も一緒に行かせていただくことになったのです。


チャリティーこけしの義援金が集まった際には実際に届けに行きたいと思い続けてきたので、嬉しい半面、いったいどこに、どういう風に渡すことが良いのか、本当に悩みました。


集まった25万円、どうしたら有効に活用していただけるのか……。



実は私の大学時代の先生が災害復興支援を専門にしておりました。
今回の震災でも、震災の直後から様々活動を続け、現地にも何度も足を運んでおります。

どうしたら良いものか、相談をしてみたときに言われた一言が、ものすごく胸につきささりました。


「お金を何に使ったら良いか、考えることから逃げるな」


渡す側はもちろん、現段階では受け取る側も、いただいたお金を何に使うか決められないでいる場合が多いようなんです。


先生いわく、現地を見て、現地の声を聞いて、その中から自分たちで何に使って欲しいかを考えて、「〇〇に使ってください」という気持ちを伝えながら渡すことが必要だ、と。



すごく、ずしり、ときました。

そしてこれが、「復興」への道なのだと思います。

何にお金を使っていくか、考え、決めていくこと。
それは「未来」を作っていくことです。

お金を使いたいものは山ほどあるわけです。
その中から具体的に取捨選択していくわけです。

その地で生きていくために必要なものをみんなでもう一度考え、そろえていくわけです。


もう一度、「生活」を取り戻すために…。




店長とも話し合い、今回は25万円のうちの10万円だけ持っていくことにしました。まだ何も見えていない状況なので、結局「復興のために」とお渡しするしかないのですが、重茂地区の漁業組合にお渡しすることにします。

せめて、の特定です。


漁村である重茂地区がもう一度がんばっていくためには、漁業組合の活動が必要不可欠であるはずです。


「宮古市への義援金」とうたっていたのに、申し訳ございません。


ただ、宮古市と漠然と支援するのではなく、「山形地区と重茂地区」というように、小さな単位で、確実な支援をしていくことが、復興への近道なのではないかと考えるのです。

たとえば今回の山形地区の動きを皮切りに、黒石市の他地区でも、このような地区間の交流が始まれば、より確実に宮古市を支援できるのではないかと思っています。


当館も立派な山形地区の一員です。
どうかご理解をいただけたらと思います。


もちろん決して、宮古市の他の地区を見捨てたわけではありません。

それは今回、見てくるのです。


どの地域で何が必要なのか。
どんな支援をしていくべきなのか。


それを見てきて、この場でご報告いたします。
みなさまもこの津軽こけしプロジェクトの一員です。
つまりは山形地区の一員。

どうか一緒に考えて欲しいのです。
残りの15万円の使い道。
そしてまた、今後の支援のあり方を…。



今回、目録の代わりに、小島工人と阿保工人に無償でこけしを提供していただきました。

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ハマギクこけしに集まった義援金ですから。
津軽のこけしとセットで、1尺のハマギク描彩のこけしをお贈りすることにしました。


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このこけし達が代表して、賛同してくださった方のお気持ちを届けます。
「チャリティーこけし賛同者一同」と書いてもらいました。



みなさまのお気持ちを、決して無駄には致しません。


このお金は未来を作っていくためのお金……。
それを胸に刻み、宮古市の現状を見てきます。


最後にもう一度…。
勝手に決めてしまって申し訳ございませんでした。
どうか、ご理解いただけるよう、よろしくお願いいたします。
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